「悪魔のシッポ」 いわなみちくま [☆小説 (あ行)他]
「悪魔のシッポ」
いわなみちくま (金田榮路/絵)
発行/リーフ・発売/星雲社 ZIGZAG NOVELS 950円+税
2006年2月
【bk1】【livedoor】【イーブックオフ】【Amazon】
どこかノスタルジックな雰囲気のある東京・本郷界隈で三代続く下宿屋の一人息子・智明は、ただ今浪人中。二歳年下の幼馴染で、姉御肌の美少女・菜摘への恋心をつい最近自覚したばかりだが、浪人生では告白するのも悩むところ。そんな折、近所で古本屋をやっている叔父の入院中、店の留守役を引き受けることに。菜摘の曽祖父が遺した古い洋書を引き取った智明は、なんと本に挟まっていた悪魔のシッポを発見! シッポを取り返しに現れたのは、見た目はイマドキ風のハンサムな青年ながら、実は八百十九歳の下っ端悪魔・岳斗。シッポのお礼をするまで離れないと居座る岳斗のせいで、智明は否応なく不思議な事件に巻き込まれていくが・・・・・・。
智明は、天然だからか、不思議な事態に順応するのが早いです。
岳斗も、悪魔なのに警察マニア(刑事に憧れてる)で、そんな二人が遭遇した事件を協力して解決していきます。
もっと小さい騒動が連発していくような賑やかな話かと想像していたら、意外と1つの事件に集中してジックリ読ませるタイプでした。
悪魔の弱点が面白かったし、もう少し二人の活躍を読んでみたい気もしますが、続編出てないのですよねー
残念。
いわなみちくま (金田榮路/絵)
発行/リーフ・発売/星雲社 ZIGZAG NOVELS 950円+税
2006年2月
【bk1】【livedoor】【イーブックオフ】【Amazon】
どこかノスタルジックな雰囲気のある東京・本郷界隈で三代続く下宿屋の一人息子・智明は、ただ今浪人中。二歳年下の幼馴染で、姉御肌の美少女・菜摘への恋心をつい最近自覚したばかりだが、浪人生では告白するのも悩むところ。そんな折、近所で古本屋をやっている叔父の入院中、店の留守役を引き受けることに。菜摘の曽祖父が遺した古い洋書を引き取った智明は、なんと本に挟まっていた悪魔のシッポを発見! シッポを取り返しに現れたのは、見た目はイマドキ風のハンサムな青年ながら、実は八百十九歳の下っ端悪魔・岳斗。シッポのお礼をするまで離れないと居座る岳斗のせいで、智明は否応なく不思議な事件に巻き込まれていくが・・・・・・。
智明は、天然だからか、不思議な事態に順応するのが早いです。
岳斗も、悪魔なのに警察マニア(刑事に憧れてる)で、そんな二人が遭遇した事件を協力して解決していきます。
もっと小さい騒動が連発していくような賑やかな話かと想像していたら、意外と1つの事件に集中してジックリ読ませるタイプでした。
悪魔の弱点が面白かったし、もう少し二人の活躍を読んでみたい気もしますが、続編出てないのですよねー
残念。
2011-03-11読了☆
「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸」 入間人間 [☆小説 (あ行)他]
「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸」
入間人間 (左/絵)
メディアワークス 電撃文庫 550円+税
2007年6月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
御園マユ。僕のクラスメイトで、聡明で、とても美人さんで、すごく大切なひと。彼女は今、僕の隣にちょこんと座り、無邪気に笑っている。リビングで、マユと一緒に見ているテレビでは、平穏な我が街で起こった誘拐事件の概要が流れていた。誘拐は、ある意味殺人より性悪な犯罪だ。殺人は本人が死んで終了だけど、誘拐は、解放されてから続いてしまう。ズレた人生を、続けなければいけない。修正不可能なのに。理解出来なくなった、人の普通ってやつに隷属しながら。――あ、そういえば。今度時間があれば、質問してみよう。まーちゃん、キミは何で、あの子達を誘拐したんですか。って。 第13回電撃小説大賞の最終選考会で物議を醸した問題作登場。
シリーズ第1巻。
「ダ・ヴィンチ」の小特集記事で興味を持ち、購入。
記事を読んだ時に思い浮かんだのは、乙一さんの『GOTH』でした。
歪な少年少女のイメージからだと思います。
読み始めると、なる程、噂通りに『戯言』が常に思い浮かぶ小説でしたが、この話には、この書き方が合っていると感じられたので、さほど気にせずに読み進められました。
軽くてサクサク読めたし、オチも面白かったが、もう少し情報量を増やして欲しかったというか、読み応えが欲しかったかな。
入間人間 (左/絵)
メディアワークス 電撃文庫 550円+税
2007年6月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
御園マユ。僕のクラスメイトで、聡明で、とても美人さんで、すごく大切なひと。彼女は今、僕の隣にちょこんと座り、無邪気に笑っている。リビングで、マユと一緒に見ているテレビでは、平穏な我が街で起こった誘拐事件の概要が流れていた。誘拐は、ある意味殺人より性悪な犯罪だ。殺人は本人が死んで終了だけど、誘拐は、解放されてから続いてしまう。ズレた人生を、続けなければいけない。修正不可能なのに。理解出来なくなった、人の普通ってやつに隷属しながら。――あ、そういえば。今度時間があれば、質問してみよう。まーちゃん、キミは何で、あの子達を誘拐したんですか。って。 第13回電撃小説大賞の最終選考会で物議を醸した問題作登場。
シリーズ第1巻。
「ダ・ヴィンチ」の小特集記事で興味を持ち、購入。
記事を読んだ時に思い浮かんだのは、乙一さんの『GOTH』でした。
歪な少年少女のイメージからだと思います。
読み始めると、なる程、噂通りに『戯言』が常に思い浮かぶ小説でしたが、この話には、この書き方が合っていると感じられたので、さほど気にせずに読み進められました。
軽くてサクサク読めたし、オチも面白かったが、もう少し情報量を増やして欲しかったというか、読み応えが欲しかったかな。
2011-02-15読了☆
「よろず占い処 陰陽屋へようこそ」 天野頌子 [☆小説 (あ行)他]
「よろず占い処 陰陽屋へようこそ」
天野頌子 (toi8/絵)
ポプラ社 ポプラ文庫ピュアフル 600円+税
2011年1月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
母親にひっぱられて、中学生の沢崎瞬太が訪れたのは、王子稲荷ふもとの商店街に開店したあやしい占いの店「陰陽屋」。店主はホストアガリノイケメンにせ陰陽師。アルバイトでやとわれた瞬太は、じつはキツネの耳と尻尾を持つ拾われ妖狐。妙なとりあわせのへっぽこコンビがお客さまのお悩み解決に東奔西走。店をとりまく人情に、癒されるほのぼのミステリ。単行本未収録の番外編「大きな桜の木の下で」収録。 <解説・大矢博子>
「活字倶楽部」で見かけて気になって購入。
正直言って、表紙に釣られたところが大きいです。(笑)
口が悪くて、ちょっと意地悪で、でも大人の分別(と打算・笑)も持ち合わせた祥明と、天然ボケで純真無垢で突っ走って行ってしまう瞬太は、話が進むにつれて良い感じのコンビになっていって、面白かったです。
高坂くんは、腹黒なんじゃないかと疑ってました。ゴメン。
クラスの子達も良い子ばかりだし、祥明も何だかんだ言っていつの間にか瞬太の事を本気で心配してくれるようになってるし、商店街の人達もほのぼのしてるしで、読み終わってホッコリする話でした。
天野頌子 (toi8/絵)
ポプラ社 ポプラ文庫ピュアフル 600円+税
2011年1月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
母親にひっぱられて、中学生の沢崎瞬太が訪れたのは、王子稲荷ふもとの商店街に開店したあやしい占いの店「陰陽屋」。店主はホストアガリノイケメンにせ陰陽師。アルバイトでやとわれた瞬太は、じつはキツネの耳と尻尾を持つ拾われ妖狐。妙なとりあわせのへっぽこコンビがお客さまのお悩み解決に東奔西走。店をとりまく人情に、癒されるほのぼのミステリ。単行本未収録の番外編「大きな桜の木の下で」収録。 <解説・大矢博子>
「活字倶楽部」で見かけて気になって購入。
正直言って、表紙に釣られたところが大きいです。(笑)
口が悪くて、ちょっと意地悪で、でも大人の分別(と打算・笑)も持ち合わせた祥明と、天然ボケで純真無垢で突っ走って行ってしまう瞬太は、話が進むにつれて良い感じのコンビになっていって、面白かったです。
高坂くんは、腹黒なんじゃないかと疑ってました。ゴメン。
クラスの子達も良い子ばかりだし、祥明も何だかんだ言っていつの間にか瞬太の事を本気で心配してくれるようになってるし、商店街の人達もほのぼのしてるしで、読み終わってホッコリする話でした。
2011-02-01読了☆
「不全世界の創造手」 小川一水 [☆小説 (あ行)他]
「不全世界の創造手(アーキテクト)」
小川一水 (こいでたく/絵)
朝日新聞出版 朝日ノベルズ 900円+税
2008年12月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
物作りを愛する少年・祐機の夢は、自分で自分を複製するフォン・ノイマン・マシンの実現。地方都市で才能をもてあます彼の前に天才投資家の娘・ジスレーヌが現れた。「あなたの力と未来に投資させて」。――二人は強力なマシンと資金を武器にして、世界生産を支配する国際組織「GAWP」に立ち向かう。創造性に満ちた、真に豊かな地球は誰が造るのか? リアルSFの旗手が書き下ろす、近未来青春物語。
頻繁に出て来る「生産性」等の解説に、初めの頃は眼が滑ってしまいましたが、読みなれてくると、なんとなく解ったような解らないような・・・(申し訳ない)
小さな工場や技術者達『創造手たち』のニュース(良いものも、悪いものも)を思い出す「現実的」な部分と、ジスレーヌの能力や子馬たちの「SF的」な部分とが上手く混ざっていて、とても興味深い話で、面白かったです。
祐機たちのした事も、全ての人に喜んで受け入れてもらえる訳ではなくて、受け入れる為には、祐機が作った『新しい(未来への)道』に合わせて自分達を大きく変えていく必要があったりと、なかなか難しく、この話は、それらが上手く廻った場合の話、理想の話だなと思いました。
祐機の恋愛のその後も気になりますが、大夜の「成長性」はどうだったのかが、知りたかったです。
小川一水 (こいでたく/絵)
朝日新聞出版 朝日ノベルズ 900円+税
2008年12月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
物作りを愛する少年・祐機の夢は、自分で自分を複製するフォン・ノイマン・マシンの実現。地方都市で才能をもてあます彼の前に天才投資家の娘・ジスレーヌが現れた。「あなたの力と未来に投資させて」。――二人は強力なマシンと資金を武器にして、世界生産を支配する国際組織「GAWP」に立ち向かう。創造性に満ちた、真に豊かな地球は誰が造るのか? リアルSFの旗手が書き下ろす、近未来青春物語。
頻繁に出て来る「生産性」等の解説に、初めの頃は眼が滑ってしまいましたが、読みなれてくると、なんとなく解ったような解らないような・・・(申し訳ない)
小さな工場や技術者達『創造手たち』のニュース(良いものも、悪いものも)を思い出す「現実的」な部分と、ジスレーヌの能力や子馬たちの「SF的」な部分とが上手く混ざっていて、とても興味深い話で、面白かったです。
祐機たちのした事も、全ての人に喜んで受け入れてもらえる訳ではなくて、受け入れる為には、祐機が作った『新しい(未来への)道』に合わせて自分達を大きく変えていく必要があったりと、なかなか難しく、この話は、それらが上手く廻った場合の話、理想の話だなと思いました。
祐機の恋愛のその後も気になりますが、大夜の「成長性」はどうだったのかが、知りたかったです。
2010-07-21読了☆
「王子はただいま出稼ぎ中」 岩城広海 [☆小説 (あ行)他]
「王子はただいま出稼ぎ中」
岩城広海 (サマミヤアカザ/絵)
角川書店 ビーンズ文庫 457円+税
2010年3月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
借金だらけの貧乏国・フォーレの苦労性王子ユートは、姉の嫁入り資金を捻出するため、へたれ従者・イルをお供に、お忍びで出稼ぎに向かった!! 隣国の剣術大会でお金を稼ぐユート達だったが、剣の腕を見込まれ、王太子暗殺の仕事を持ちかけられてしまい!? 「王子、これってピンチですか!?」 ユーとは嫁入り資金を稼ぎ、借金も返済できるのか!? 第7回ビーンズ小説大賞優秀賞&読者賞W受賞! 借金返済ファンタジー第1弾!!
帯に「まるマに~」と書かれていますが、それぞれの本に対するイメージは、人それぞれなので、とりあえず、帯のコメント文は忘れて、先入観無しに読んで欲しい本です。
ところどころ疑問に思う所があったものの、キャラたちは魅力的で、話も面白かったです。
ただ、「借金返済」とか「出稼ぎ」とか言うわりに、金策に必死になってる感じが薄くて、実はあまり困ってないんじゃ?と思ってしまいました。
もっともっと守銭奴っぽくしても良かったんじゃないかな。
新人さんという事で、これからに色々期待します。
岩城広海 (サマミヤアカザ/絵)
角川書店 ビーンズ文庫 457円+税
2010年3月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
借金だらけの貧乏国・フォーレの苦労性王子ユートは、姉の嫁入り資金を捻出するため、へたれ従者・イルをお供に、お忍びで出稼ぎに向かった!! 隣国の剣術大会でお金を稼ぐユート達だったが、剣の腕を見込まれ、王太子暗殺の仕事を持ちかけられてしまい!? 「王子、これってピンチですか!?」 ユーとは嫁入り資金を稼ぎ、借金も返済できるのか!? 第7回ビーンズ小説大賞優秀賞&読者賞W受賞! 借金返済ファンタジー第1弾!!
帯に「まるマに~」と書かれていますが、それぞれの本に対するイメージは、人それぞれなので、とりあえず、帯のコメント文は忘れて、先入観無しに読んで欲しい本です。
ところどころ疑問に思う所があったものの、キャラたちは魅力的で、話も面白かったです。
ただ、「借金返済」とか「出稼ぎ」とか言うわりに、金策に必死になってる感じが薄くて、実はあまり困ってないんじゃ?と思ってしまいました。
もっともっと守銭奴っぽくしても良かったんじゃないかな。
新人さんという事で、これからに色々期待します。
2010-03-22読了☆
「守り人」シリーズ 1・2・3巻 上橋菜穂子 [☆小説 (あ行)他]
「精霊の守り人」
上橋菜穂子
新潮社 新潮文庫 552円+税
2007年4月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。痛快で新しい冒険シリーズが今始まる。
「闇の守り人」
上橋菜穂子
新潮社 新潮文庫 590円+税
2007年7月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは――。バルサの故郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。壮大なスケールで語られる魂の物語。読む者の心を深く揺さぶるシリーズ第2弾。
「夢の守り人」
上橋菜穂子
新潮社 新潮文庫 552円+税
2008年1月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
人の夢を糧とする異界の“花”に囚われ、人鬼と化したタンダ。女用心棒バルサは幼馴染みを救うため、命を賭ける。心の絆は、“花”の魔力に打ち克てるのか? 開花の時を迎えた“花”は、その力を増していく。不可思議な歌で人の心をとろけさせる放浪の歌い手ユグノの正体は? そして、今明かされる大呪術師トロガイの秘められた過去とは? いよいよ緊迫度を増すシリーズ第3弾。
「守り人」シリーズの1・2・3巻です。
「精霊の守り人」と「闇の守り人」は、再読。
何年も前に読んだので、いろいろ忘れてて、ドキドキハラハラしながら読みました。
「精霊の守り人」は、アニメ化されたエピソード。
読みながら、アニメは、かなり上手くオリジナルエピソードを入れていたなぁと、改めて思いました。
初めは、女用心棒と皇太子だったのが、だんだんと母と息子のようになり、最後の別れでのチャグムの叫びは、心に突き刺さり、思わず涙してしまいました。
「闇の守り人」は、実は初読の時、「精霊の守り人」よりも先に読んでしまい、読み終わってからシリーズ物の2巻だと知って、慌てて「精霊~」を探して読んだ思い出があります。
槍舞いと、「山の主」の姿が印象的で、「守り人」シリーズと言うと、この2つのシーンが真っ先に思い浮かびます。
槍舞いを実際に見てみたいです。
「夢の守り人」は、今回初読。
前巻で「タンダに会いたくなった」と思ったバルサですが、そう簡単には帰れませんでした。
普段の人々の暮らしは、現実世界の少し昔の生活風景のようなのに、そこに多くの異界が重なって来るのが、なんとも不思議な感じです。
他所の感想で、「あの花は、何の為に出てきたのか?」と書かれているのを読みました。
あの花は、きっと「ただの異界の花」なのだと思います。
受粉と成長を<サグ>(目に見える普通の世界)に頼るという特徴が有るだけの、『普通の花』なんじゃないかと。
この世の花が、鳥や昆虫に頼って受粉し、種が他所に運ばれ根付くのに、特に使命や目的が無いのと同じように、ただ生きていただけなのではないでしょうか。
今回、気になってたバルサとチャグムの再会に、良かったなぁと思うと同時に、切なくて堪りませんでした。
「もう会えない」ではなくて、「再び会えるような国にしてみせる」という気概をチャグムに期待します。
今はまだ、シュガと二人がかりでも聖導師に全然太刀打ち出来ていなかったけど。(苦笑)
頑張れ。
上橋菜穂子
新潮社 新潮文庫 552円+税
2007年4月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。痛快で新しい冒険シリーズが今始まる。
「闇の守り人」
上橋菜穂子
新潮社 新潮文庫 590円+税
2007年7月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは――。バルサの故郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。壮大なスケールで語られる魂の物語。読む者の心を深く揺さぶるシリーズ第2弾。
「夢の守り人」
上橋菜穂子
新潮社 新潮文庫 552円+税
2008年1月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
人の夢を糧とする異界の“花”に囚われ、人鬼と化したタンダ。女用心棒バルサは幼馴染みを救うため、命を賭ける。心の絆は、“花”の魔力に打ち克てるのか? 開花の時を迎えた“花”は、その力を増していく。不可思議な歌で人の心をとろけさせる放浪の歌い手ユグノの正体は? そして、今明かされる大呪術師トロガイの秘められた過去とは? いよいよ緊迫度を増すシリーズ第3弾。
「守り人」シリーズの1・2・3巻です。
「精霊の守り人」と「闇の守り人」は、再読。
何年も前に読んだので、いろいろ忘れてて、ドキドキハラハラしながら読みました。
「精霊の守り人」は、アニメ化されたエピソード。
読みながら、アニメは、かなり上手くオリジナルエピソードを入れていたなぁと、改めて思いました。
初めは、女用心棒と皇太子だったのが、だんだんと母と息子のようになり、最後の別れでのチャグムの叫びは、心に突き刺さり、思わず涙してしまいました。
「闇の守り人」は、実は初読の時、「精霊の守り人」よりも先に読んでしまい、読み終わってからシリーズ物の2巻だと知って、慌てて「精霊~」を探して読んだ思い出があります。
槍舞いと、「山の主」の姿が印象的で、「守り人」シリーズと言うと、この2つのシーンが真っ先に思い浮かびます。
槍舞いを実際に見てみたいです。
「夢の守り人」は、今回初読。
前巻で「タンダに会いたくなった」と思ったバルサですが、そう簡単には帰れませんでした。
普段の人々の暮らしは、現実世界の少し昔の生活風景のようなのに、そこに多くの異界が重なって来るのが、なんとも不思議な感じです。
他所の感想で、「あの花は、何の為に出てきたのか?」と書かれているのを読みました。
あの花は、きっと「ただの異界の花」なのだと思います。
受粉と成長を<サグ>(目に見える普通の世界)に頼るという特徴が有るだけの、『普通の花』なんじゃないかと。
この世の花が、鳥や昆虫に頼って受粉し、種が他所に運ばれ根付くのに、特に使命や目的が無いのと同じように、ただ生きていただけなのではないでしょうか。
今回、気になってたバルサとチャグムの再会に、良かったなぁと思うと同時に、切なくて堪りませんでした。
「もう会えない」ではなくて、「再び会えるような国にしてみせる」という気概をチャグムに期待します。
今はまだ、シュガと二人がかりでも聖導師に全然太刀打ち出来ていなかったけど。(苦笑)
頑張れ。
「精霊の守り人」 再読 09-12-10読了☆
「闇の守り人」 再読 09-12-14読了☆
「夢の守り人」 09-12-19読了☆
「闇の守り人」 再読 09-12-14読了☆
「夢の守り人」 09-12-19読了☆
タグ:守り人
「狐笛のかなた」 上橋菜穂子 [☆小説 (あ行)他]
「狐笛のかなた」
上橋菜穂子
新潮社 新潮文庫 590円+税
2006年12月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
小夜は12歳。人の心が聞こえる<聞き耳>の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の<あわい>に棲む霊狐・野火だった。隣り合う国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる・・・・・・ ひたすらに、真直ぐに、呪いの彼方へと駆けていく、二つの魂の物語。
久々に、「読んでよかった!」「出会えて、読む事が出来て、良かった!」と思う本でした。
けして幸福とは言えない環境の中で出会った子供たちが、無邪気に遊ぶ姿に心が温かくなったり、野火の「小夜を見ていられれば・・・、助けになる事が出来れば、それだけでいい。 なのに、心が痛むのは・・・」といった健気さと想いに切なくなったり、彼らがどうなってしまうのか、期待と心配とで、先が知りたくて知りたくて、後半は一気に読んでしまいました。
呪い(憎しみの連鎖)を子供にまで受け継がせるのも親(大人)たちなら、その連鎖を子供たちの為に断ち切る力を持つのも親(大人)・・・というのは、皮肉と言うか何と言うか・・・。
春の陽だまりのような暖かいラストが、とても素敵で印象的でした。
上橋菜穂子
新潮社 新潮文庫 590円+税
2006年12月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
小夜は12歳。人の心が聞こえる<聞き耳>の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の<あわい>に棲む霊狐・野火だった。隣り合う国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる・・・・・・ ひたすらに、真直ぐに、呪いの彼方へと駆けていく、二つの魂の物語。
久々に、「読んでよかった!」「出会えて、読む事が出来て、良かった!」と思う本でした。
けして幸福とは言えない環境の中で出会った子供たちが、無邪気に遊ぶ姿に心が温かくなったり、野火の「小夜を見ていられれば・・・、助けになる事が出来れば、それだけでいい。 なのに、心が痛むのは・・・」といった健気さと想いに切なくなったり、彼らがどうなってしまうのか、期待と心配とで、先が知りたくて知りたくて、後半は一気に読んでしまいました。
呪い(憎しみの連鎖)を子供にまで受け継がせるのも親(大人)たちなら、その連鎖を子供たちの為に断ち切る力を持つのも親(大人)・・・というのは、皮肉と言うか何と言うか・・・。
春の陽だまりのような暖かいラストが、とても素敵で印象的でした。
09-11-04読了☆
「神曲奏界ポリフォニカ インスペクター・ブラック」 大迫純一 [☆小説 (あ行)他]
「神曲奏界ポリフォニカ インスペクター・ブラック」
大迫純一 (BUNBUN/絵)
ソフトバンク クリエイティブ GA文庫 590円+税
2006年6月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
事件は巨大な屋敷の一室で起きた。希代の神曲楽士、オゾネ・クデンダルが後頭部を撃たれ、死亡していたのだ。現場が密室だったことから導き出された第一の容疑者は、彼の契約精霊ニウレキナ。状況は決定的で、容疑は揺るがないかに見えた。だが彼女の瞳の奥に、失った契約楽士への愛と絶望を見つけた時、二人の刑事が立ち上がる。小さなマティアと大きなマナガ。ルシャ市警精霊課、黒の二人――インスペクター・ブラック――。罪の涙が流されるとき、ブルースの調べに乗って“黒の精霊”がその羽根を開く! 最高にカッコイイ“黒のポリフォニカ”、ついに登場!
「神曲奏界ポリフォニカ」の「ブラック」シリーズ第1巻。
精霊が関係する事件を扱う“精霊課”の刑事コンビ、大男のマナガと、ちっちゃいマティアの話です。
デッカイ男が、背を丸めて戸口をくぐってたり、片腕にちっちゃい子(マティア)を乗せるように抱えてたりするのが、ワタシ的「萌え」にヒットしていて堪りませんっ。
マナガは、人当たりが柔らかく、どこかとぼけた感じもあって、何となく「コロンボ」っぽい雰囲気の人物。
マティアとの会話は、「ちょっと情け無い、でも、優しくて頼りがいのあるお父さん」といった感じで、微笑ましいです。
事件も、ちゃんと謎解き物として楽しめました。
マナガとマティアの出会いとか、それぞれの過去とか、その他いろいろ気になる事が散りばめられてて、2巻以降にも興味を惹かれました。
大迫純一 (BUNBUN/絵)
ソフトバンク クリエイティブ GA文庫 590円+税
2006年6月
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
事件は巨大な屋敷の一室で起きた。希代の神曲楽士、オゾネ・クデンダルが後頭部を撃たれ、死亡していたのだ。現場が密室だったことから導き出された第一の容疑者は、彼の契約精霊ニウレキナ。状況は決定的で、容疑は揺るがないかに見えた。だが彼女の瞳の奥に、失った契約楽士への愛と絶望を見つけた時、二人の刑事が立ち上がる。小さなマティアと大きなマナガ。ルシャ市警精霊課、黒の二人――インスペクター・ブラック――。罪の涙が流されるとき、ブルースの調べに乗って“黒の精霊”がその羽根を開く! 最高にカッコイイ“黒のポリフォニカ”、ついに登場!
「神曲奏界ポリフォニカ」の「ブラック」シリーズ第1巻。
精霊が関係する事件を扱う“精霊課”の刑事コンビ、大男のマナガと、ちっちゃいマティアの話です。
デッカイ男が、背を丸めて戸口をくぐってたり、片腕にちっちゃい子(マティア)を乗せるように抱えてたりするのが、ワタシ的「萌え」にヒットしていて堪りませんっ。
マナガは、人当たりが柔らかく、どこかとぼけた感じもあって、何となく「コロンボ」っぽい雰囲気の人物。
マティアとの会話は、「ちょっと情け無い、でも、優しくて頼りがいのあるお父さん」といった感じで、微笑ましいです。
事件も、ちゃんと謎解き物として楽しめました。
マナガとマティアの出会いとか、それぞれの過去とか、その他いろいろ気になる事が散りばめられてて、2巻以降にも興味を惹かれました。
09-04-20読了☆
「鬼平犯科帳 1」 池波正太郎 [☆小説 (あ行)他]
「鬼平犯科帳 1」
池波正太郎
文藝春秋 文春文庫
【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【イーブックオフ】【Amazon】
斬り捨て御免の権限を持つ幕府の火付盗賊改方の長官・長谷川平蔵。盗賊たちには“鬼の平蔵”と恐れられている。しかし、その素顔は義理も人情も心得た苦労人であ。彼を主人公に、さまざまな浮世の出来事を描き出し、新感覚の時代小説として評判高く、テレビに舞台に人気の集まる鬼平シリーズ第一巻。
ぜひ、いつか読んでおきたいと思っていて、母親と本の話をしていた時に、何気なく「読んでみたいなぁ・・・」と言ったら、速攻で「鬼平」全巻を抱えて持って来て、貸されました。
そんなに読ませたかったのか、母。(笑)
時代物初心者なので、少し警戒しながら読み始めたのですが、予想外に読みやすく、役職や風物についての説明も分かりやすくて、すぅ~っと物語世界に入り込む事が出来ました。
読む前までは、てっきり、鬼平の活躍話だと思っていたら、盗賊たちの方がメインな話でした。
1編が40ページ前後と短い話の中に、優しさや思いやり、幸せや不幸、善や悪、その他いろいろなものが溢れていて、登場人物たちが、確かにそこで「生きている」と感じられました。
読み終わって、最初に思い浮かんだのは、『人情』という言葉でした。
一気に何冊も読んでしまうよりも、1冊ずつ読み、ゆっくりと楽しみたいと思います。
池波正太郎
文藝春秋 文春文庫
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斬り捨て御免の権限を持つ幕府の火付盗賊改方の長官・長谷川平蔵。盗賊たちには“鬼の平蔵”と恐れられている。しかし、その素顔は義理も人情も心得た苦労人であ。彼を主人公に、さまざまな浮世の出来事を描き出し、新感覚の時代小説として評判高く、テレビに舞台に人気の集まる鬼平シリーズ第一巻。
ぜひ、いつか読んでおきたいと思っていて、母親と本の話をしていた時に、何気なく「読んでみたいなぁ・・・」と言ったら、速攻で「鬼平」全巻を抱えて持って来て、貸されました。
そんなに読ませたかったのか、母。(笑)
時代物初心者なので、少し警戒しながら読み始めたのですが、予想外に読みやすく、役職や風物についての説明も分かりやすくて、すぅ~っと物語世界に入り込む事が出来ました。
読む前までは、てっきり、鬼平の活躍話だと思っていたら、盗賊たちの方がメインな話でした。
1編が40ページ前後と短い話の中に、優しさや思いやり、幸せや不幸、善や悪、その他いろいろなものが溢れていて、登場人物たちが、確かにそこで「生きている」と感じられました。
読み終わって、最初に思い浮かんだのは、『人情』という言葉でした。
一気に何冊も読んでしまうよりも、1冊ずつ読み、ゆっくりと楽しみたいと思います。
09-03-25読了☆
タグ:鬼平犯科帳
「大正探偵怪奇譚 第壱巻 鬼哭」 揚羽千景 原作/松田環 [☆小説 (あ行)他]
「大正探偵怪奇譚 第壱巻 鬼哭」
揚羽千景 原作/松田環 (藤城陽/絵)
徳間書店 デュアル文庫 648円+税
2009年2月
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大正の御世。文明開化の波が、急速に街と人を変化させつつある帝都東京。しかし、古より生息する妖たちは、いまも闇の中で蠢いている。
帝都で、美しい娘ばかり失踪する連続神隠し事件が起きた。銀座で伯母の九尾(きゅうび)、たま子とともに暮らす小説家にして探偵の丑三進ノ助(うしみつ しんのすけ)は、捜査に乗り出す。ある日、事件を追う途中で、子爵令嬢の白金千歳(しろがね ちとせ)と出会った。
劇団「しゅうくりー夢」の舞台のノベライズ。
表紙の進ノ助のイラストと、タイトルに惹かれて購入。
ノベライズ物というと、原作のストーリーやキャラの動きを表面的に追うだけの、小説としてはいまいちの出来の物――というイメージがあって、この本も、さてはて、どんな出来なのか・・・と、あまり期待しないようにして読み始めました。
が、しっかりと、小説作品として成立していて、時々見え隠れする進ノ助たちの過去や因縁、心の傷など、グッと惹きつけられる要素も充分で、面白かったです。
イラストに惹かれて買ったのに、挿絵が殆んど無いのは、残念でした。
ストーリーは、正直言って、早い段階でラストまで読めてしまうので、ドキドキハラハラ感はありませんでした。
全体的に軽く明るい雰囲気なので、この時代の帝都や軍の闇の部分や、人間が暮らす「明るい」世界と、異形の者たちが生きる「影」の世界とが同時に存在する『帝都』の禍々しさとか、そういう部分(雰囲気)も感じられると、もっとハマッたんじゃないかなぁと思ったりもしました。
原作となった舞台については、全く知らないのですが、読んでいて、その事は気になりませんでした。
むしろ、この話をどう舞台で表現しているのかと、舞台に興味がわきました。
同時発売の2巻は、1巻でチラチラと出て来た進ノ助たちの過去編で、3巻も発売予定らしいです。
揚羽千景 原作/松田環 (藤城陽/絵)
徳間書店 デュアル文庫 648円+税
2009年2月
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大正の御世。文明開化の波が、急速に街と人を変化させつつある帝都東京。しかし、古より生息する妖たちは、いまも闇の中で蠢いている。
帝都で、美しい娘ばかり失踪する連続神隠し事件が起きた。銀座で伯母の九尾(きゅうび)、たま子とともに暮らす小説家にして探偵の丑三進ノ助(うしみつ しんのすけ)は、捜査に乗り出す。ある日、事件を追う途中で、子爵令嬢の白金千歳(しろがね ちとせ)と出会った。
劇団「しゅうくりー夢」の舞台のノベライズ。
表紙の進ノ助のイラストと、タイトルに惹かれて購入。
ノベライズ物というと、原作のストーリーやキャラの動きを表面的に追うだけの、小説としてはいまいちの出来の物――というイメージがあって、この本も、さてはて、どんな出来なのか・・・と、あまり期待しないようにして読み始めました。
が、しっかりと、小説作品として成立していて、時々見え隠れする進ノ助たちの過去や因縁、心の傷など、グッと惹きつけられる要素も充分で、面白かったです。
イラストに惹かれて買ったのに、挿絵が殆んど無いのは、残念でした。
ストーリーは、正直言って、早い段階でラストまで読めてしまうので、ドキドキハラハラ感はありませんでした。
全体的に軽く明るい雰囲気なので、この時代の帝都や軍の闇の部分や、人間が暮らす「明るい」世界と、異形の者たちが生きる「影」の世界とが同時に存在する『帝都』の禍々しさとか、そういう部分(雰囲気)も感じられると、もっとハマッたんじゃないかなぁと思ったりもしました。
原作となった舞台については、全く知らないのですが、読んでいて、その事は気になりませんでした。
むしろ、この話をどう舞台で表現しているのかと、舞台に興味がわきました。
同時発売の2巻は、1巻でチラチラと出て来た進ノ助たちの過去編で、3巻も発売予定らしいです。
09-02-24読了☆
タグ:大正探偵怪奇譚
タグクラウド (シリーズ・タイトル名)
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