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「 DESPERADO 」シリーズ 第1部(全4巻) 柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

1-時が過ぎゆきても 「時が過ぎゆきても」 第1部 1巻
 柏枝真郷 (如月七生/絵)
 光風社出版/発行 成美堂出版/発売 クリスタル文庫 552円+税
 1998年6月
 【bk1】【livedoor】【イーブックオフ】【Amazon】

元刑事のさえない私立探偵クラークと、黒髪と緑の瞳でひときわ目を引く美貌の青年アンソニーの二人が、摩天楼の谷間に生きる人々の哀歓とそこに展開される哀しい事件の数々を追って・・・・・・。大都会の裏街で、片寄せ合う傷ついたはぐれ者たちにも一条の愛の光は射すのだろうか!?

2-サマータイム 「サマータイム」 第1部 2巻
 柏枝真郷 (如月七生/絵)
 光風社出版/発行 成美堂出版/発売 クリスタル文庫 514円+税
 1998年10月
 【bk1】【livedoor】【イーブックオフ】【Amazon】

・・・強盗に惨殺された娘夫婦が発見されたとき行方不明になってしまった孫の捜索を老人に依頼された探偵のクラークと恋人アンソニーも、錯綜する人の思いが引き起こす悲劇の渦に巻込まれて・・・・・・セピア色にくすむ思い出を紡ぎ、大都会の片隅に流れる優しい子守唄は愛しき者へのメッセージか!? ≪好評シリーズ第2弾≫

3-鎖の封印 「鎖の封印」 第1部 3巻
 柏枝真郷 (如月七生/絵)
 光風社出版/発行 成美堂出版/発売 クリスタル文庫 495円+税
 1999年5月
 【bk1】【livedoor】【イーブックオフ】【Amazon】

父親殺害未遂の容疑者であるラルフ少年が再度の自殺未遂を計った警察病院で、同じ頃に詐欺師の脱走事件が・・・。私立探偵クラークはこれらの事件のパズルを解きつつも、入院中の恋人アンソニーとの愛が束縛やしがらみとなることに悩む。所詮ならず者たちは彷徨う運命なのか!? ≪デスペラードシリーズ第3弾≫

4-メルセデス・ベンツ 「メルセデス・ベンツ」 第1部 4巻
 柏枝真郷 (如月七生/絵)
 光風社出版/発行 成美堂出版/発売 クリスタル文庫 495円+税
 1999年11月
 【bk1】【livedoor】【イーブックオフ】【Amazon】

「あなたが私を愛してるって証明してよ」 願うほどにせつないそんな歌が流れる都会の雑踏の中の混迷を極めた殺人事件・・・・・・何をしても何を手に入れても満たされない愛に溺れた孤独な魂が男を狂気に駆り立てる・・・・・・私立探偵クラークと恋人アンソニーが事件を乗り越え新しい一歩を踏み出すシリーズ第一部完結。


「DESPERADO」シリーズ、第1部全4巻を一気読みしました。
元・刑事で、過去に妻を事故で亡くしている私立探偵クラーク(通称・デス)と、彼の恋人で大学生のアンソニー(トニー)が、色々な事件や人々に出会いながら、二人の愛を模索する話。
デスが本来ゲイじゃない事や、アンソニーの過去やコンプレックス、その他いろいろな事から、愛し合っているのに、どこか上手くかみ合わない、常に綱渡り状態のような不安定さで、始終ハラハラしてしまいました。
予想外にガッツリと二人の間に食い込んでしまったお邪魔虫には、かなりイライラさせられましたが、この強引さがトニーにも少しでもあれば、もっとスムーズに幸せな日々を送れそうなのに・・・とも思いました。
もしくは、デスに、トニーの不安ごと抱きしめられる程の包容力と安定感があったなら・・・・・・。
読みながら、「もうダメかも・・・。いったん二人は、ここで別れちゃうのかも・・・(泣)」と、何度思ったことか。
二人が出会う事件も、誰かが誰かを想うがゆえの、切なく遣り切れない物だったりして、全体的にトーン暗め・テンション低めですが、デスとトニーの周りに居る人たちが、みんな思いやりのある素敵な人たちばかりなので、暗い中にもほんのりと灯りが灯っているような、救いを感じます。
4巻で、新しい一歩を踏み出した二人ですが、その事が、二人にどんな変化をもたらすのか、お邪魔虫は追い払えるのか(笑)、非常に気になるので、早く第2部(こちらは単行本のみ)も手に入れたいと思います。
 
「時が過ぎゆきても」 09-04-12読了
「サマータイム」 09-04-13読了
「鎖の封印」 09-04-15読了
「メルセデス・ベンツ」 09-04-15読了

 
タグ:Desperado
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「晴れ、のち雷」シリーズ 全3巻  柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

1-晴れ、のち雷 「晴れ、のち雷」
 柏枝真郷 (二宮悦巳/絵)
 角川書店 ルビー文庫 520円+税
 1999年6月
 【bk1】【livedoor】【イーブックオフ】【Amazon】

ある朝、目が覚めたら、ぼく長谷川文彦は失業者になっていた。勤務先の銀行が倒産してしまったのだ。失業手当がもらえるのは90日。その間に再就職先を見つけなくては!! 訪れたハローワークでぼくはビックリする人物、阿部陽平と出会った。彼は高校の同級生で・・・・・・昔、彼のエッチシーンを目撃してしまったことがあったのだ。こうしてぼくらは助け合い?競い合い!再就職活動を始めたのだが・・・・・・。爽快、サラリーマン・ラブコメ!!

2-俺たちは前途多難 「俺たちは前途多難  晴れ、のち雷2」
 柏枝真郷 (二宮悦巳/絵)
 角川書店 ルビー文庫 514円+税
 1999年11月
 【bk1】【livedoor】【イーブックオフ】【Amazon】

――まったく、アイツのお人好しにもほどがある―― おれ、阿部陽平と長谷川文彦は失業中。失業手当がでる90日の間に仕事を見つけるべく就職活動に励むはずが・・・みえみえの嘘にだまされて長谷川のやつ、同窓会の幹事を引き受けてしまったのだ。おれたち、その準備で大忙し。おれも長谷川なんて放っときゃいいのに何故か気になってしまい。あんなお人好しなんて一番嫌いなタイプなはずなのに。ああもう―おれはおかしくなりそうだ! ますます快調サラリーマン・ラブコメディ!

3-明日を待たずに 「明日を待たずに  晴れ、のち雷3」 完結
 柏枝真郷 (二宮悦巳/絵)
 角川書店 ルビー文庫 495円+税
 2000年4月
 【bk1】【livedoor】【イーブックオフ】【Amazon】

失業手当がでる90日までもあとわずか。長谷川と阿部が面接試験に向かったのは創立間もない生命保険会社だった。だが、面接に向かった会場はパトカーや白バイで囲まれていた。たてこもり事件が起きたのだ。病気の人質の代わりに交換で人質になったのは、刑事である長谷川の父だった。父を心配し、はち切れそうな長谷川を阿部は抱き寄せて・・・。二人の就職と恋のゆくえはどうなる!? サラリーマン・ラブ・コメディ。


家族に風邪をうつされました。
鼻から身体中の水分が出て行ってるんじゃないかって状態です。
頭もボ~ッとしてるので、気楽にサラッと読めそうな物を・・・・・・と、1冊のページ数が少ないこのシリーズを手に取ってみました。

朝、TVのニュースで会社が倒産した事を知った長谷川と、ある日、会社に行ったら机が無くなっていて、リストラされた阿部。
高校時代の同級生が、ハローワークで再会した事から始まるシリーズ。
長谷川は、「お人好し」と表現されているけれど、それに加えて、鈍かったり、自分と同じ形の『優しさ』を示す事を阿部に強要したり、それを阿部が拒否すると「冷たい人だ!」と責めたりと、私には好きになれない人物でした。
2巻以降になると、そういった部分は薄くなるので、抵抗は無くなりはしましたが、阿部が彼を好きになった気持ちが、いまいち理解出来ませんでした。
おそらく、長谷川単体だけを好きになったと言うより、長谷川の家族も込みで惚れたのではないかと思います。(それなら、なんとなく理解できる)
毎回、何らかの事件に関わる事になるのですが、その切っ掛けとなる岩清水さんが謎の人で、もう少し彼の事にも突っ込んで欲しかった。
事件解決も、恋愛も、かなりアッサリなので、3冊纏めて一気に読んでも、少し物足りなさを感じるのが残念。
でも、仕事関係の解説は、分かりやすくて面白かったし、長谷川の家族にホノボノしたり、3巻の阿部の優しさにウルッときたり、岩清水さんの言う事に「なる程なぁ~」と納得したり、面白い話ではありました。
だからこそ、このページ数の少なさが、残念に思えます。
もっとガッツリたっぷり読みたかった。
他のシリーズ(「社内恋愛コンプレックス」シリーズ)のキャラの名前が出て来たりしたので、機会があれば、そちらも読んでみようと思います。
 
「晴れ、のち雷」 09-01-20読了
「俺たちは前途多難  晴れ、のち雷2」 09-01-20読了
「明日を待たずに  晴れ、のち雷3」 09-01-20読了

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「硝子の街にて」シリーズ 「友」  柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

硝子の街にて-22-友 「友 - FELLOW - 硝子の街にて 22」 完結
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 600円+税
 2006年7月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【Amazon】
 
二〇〇二年三月十一日。半年前に崩壊した二本のタワーが、漆黒の闇に甦った。「光の追悼」である。感無量の想いで眺めているノブに、東京にいる父・泰行から緊急の電話が入った。祖父が危篤だという。ノブはすぐに東京へと向かった――。その夜、警察無線を使った若い女性のヘルプコールが入り、シドニーは現場へと急行する。「硝子の街にて」シリーズ、いよいよ感動の完結編!
 
 
とうとう全22巻の最終巻に辿り着いてしまいました。
恒例の冒頭の回想(ノブとシドニーの子供時代の思い出)から、何か不穏な予感を感じさせ、ドキドキしてしまいました。
辛い現実と、辛い選択を突きつけられても、地に足を着けて、互いの手をシッカリと握り合い、たとえ身体は離れても心は決して離れないという力強さを感じました。
東京からのノブの最初の電話を受けた時のシドニーの想いと決意を読んだ時、初めの頃はあんなに不安定だったシドニーが、ここまで心にシッカリとした軸と強さと余裕を持つ事が出来るようになったのかと、感動すると共にホッとしました。
シドニーは、もともと格好良かったけど、ノブと愛し合う事で、さらにイイオトコになったと思います。
1巻では、ノブとシドニーの他は、野々村さんくらいしか出て来なくて、登場人物紹介に書かれた人数も少なかったのが、巻を追うごとに少しずつレギュラーメンバーが増え、登場人物紹介が2ページにもわたるようになって行くのを見るのが、嬉しかったです。
辛い事件や展開が多かったのに、最後に感じるのは『幸福』と『温かさ』でした。
この巻の表紙は、まさに読後感をそのまま現しているようです。
幸せそうな二人の周りに集う、温かくて優しい最高の「友」たち。
スティーブが、最後までちょっと可哀想なポジションのままでしたが。(苦笑)
読み始める前は、他の本を読みながら少しずつ読み進めていくつもりだったのが、いざ読み始めてみると、他の本に浮気する気が全く起こらず、一気に22冊読み切ってしまいました。
こんな事は、初めてです。
読みやすかった事もありますが、本当に面白かった!
読んでよかった! と心から思いました。
 
08-06-03読了

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「硝子の街にて」シリーズ 「風」「悼」「暁」 柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

硝子の街にて-19-風 「風 - BLOW - 9.11その朝  硝子の街にて 19」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 600円+税
 2005年3月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【Amazon】
 
二〇〇一年九月一一日。私たちは決してこの日を忘れることができないだろう。空はどこまでも高く、蒼く、爽やかだった。前夜、ささいな喧嘩をしたノブとシドニーの目に映ったのもは、紅蓮の炎を上げるツイン・タワー。NY消防局のスティーブはシフト明けだったが、出動命令がだされるやいなや、ビルに向かって飛び出していく。それぞれの九・一一が始まった。どこまでもピュアなNYラブストーリー。
 
硝子の街にて-20-悼 「悼(いたむ) - SORROW - 9.11その夜  硝子の街にて 20」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 600円+税
 2005年8月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【Amazon】
 
九・一一の夜。宵闇のなかで、崩落したツイン・タワーはどす黒い煙を吐き続けている。ロウア・マンハッタン一帯が停電する中、スティーブは同僚とともに懸命の救助活動を続けた。災害発生から七十二時間、いわゆる "黄金の七十二時間" にどれだけの人間を救えるのか? ノブもシドニーの、互いの安否を気遣いながら、それぞれの仕事に立ち向かう。どこまでもピュアなNYラブストーリー。

硝子の街にて-21-暁 「暁 - SUNGLOW - 9.11 その後  硝子の街にて 21」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 600円+税
 2006年1月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】【Amazon】
 
九・一一から半月が過ぎた。グラウンド・ゼロはまだ燃えている。瓦礫の亀裂から煙が立ち上がっているのだ。炭疸菌騒動も起き、NYは閑散としていて、スカイトラベル社も閑古鳥が鳴いている。そんな状況を変えようと、ノブはある提案をする。一方、シドニーが担当した事件には、テロで受けた精神的な疵痕がまざまざと残されていた。そんななか、スティーブの所属する第十九分隊が閉鎖されるという噂が流れる。
 
 
今まで何度も、シドニーの精神的な状況を不安に思ったり、温かい人たちが集まって来るのを喜んだりする感想を書いてきたのは、その先にこの3冊が有るのが分かっていたからです。
"この日" が来る前に、出来るだけ二人を支えてくれる力となる「想い」や「温もり」を強くして欲しいと、それをひたすら願いながら読んでいました。
何気なくつけたテレビの四角い画面の中、不安げな表情の人々の向こう、青い青い空を背景に、ツインタワーに旅客機が突っ込んで行く映像は、今でも鮮明に覚えています。
現実とは思えない、思いたくないと思ってしまう程の強い衝撃と、その瞬間いろいろな感情が一度に湧きあがり、ただただ悲しくて悲しくて涙が止まりませんでした。
あまりにも強烈な「現実」を扱った話なので、もしかしたら読めないかもしれないと思っていました。
柏枝さんも、個人的には色々と思いや考え、怒りといったものがあると思いますが、物語ではとても冷静に事件が扱われていて、過剰な演出も無く、個人的な思いを押し付けるような部分もまったく無く、お蔭でとても素直に読む事が出来ました。
冷静で過剰な演出がない書き方は、かえってその場の人間たちの悲しみや辛さ、やり切れなさや怒りが素直に伝わり、特に事件当日を書いた『風 - BLOW - 9.11その朝』は、読んでいて涙が止まりませんでした。
シドニーが意外に精神がぶれなかったのには安心しましたが、消防隊員として後に『グラウンド ゼロ』と呼ばれるようになる現場で救助活動をしていたスティーブが、心配で心配で堪りませんでした。
今まで散々シドニーが苦しんでいたように、スティーブにもお手軽な救いが有るわけが無い事は分かっていましたが、この後の22巻(最終巻)の幸せで明るい表紙の絵を思い出し、きっと大丈夫! 絶対もう一度スティーブの笑顔を見られる!と、思いながら読み進めました。
悲惨な状況に陥った時、誰かからの無償の善意は生きる希望にもなり、力にもなります。
助けられた人が、今度は自分が誰かを助け、そうして優しく温かい想いが、どんどん繋がって行く。
その「繋がる想い」の端っこの欠片でもいいから、私自身もその一人になれたらいいな・・・、なりたいな・・・と思いました。
次巻は、いよいよシリーズ最終巻です。
どんな大団円を迎えるのか、楽しみです。
 
「風 - BLOW - 9.11その朝  硝子の街にて 19」 08-05-31読了
「悼 - SORROW - 9.11その夜  硝子の街にて 20」 08-05-31読了
「暁 - SUNGLOW - 9.11 その後  硝子の街にて 21」 08-06-02読了

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「硝子の街にて」シリーズ 「兆」「潮」「翳」 柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

硝子の街にて-16-兆 「兆 - FORESHOW - 硝子の街にて 16」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 600円+税
 2004年3月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
二〇〇〇年八月中旬――。日本のお盆休みのため、ノブは連日ツアーで忙しい。そんな折、シドニーの陸軍士官学校(ウエスト・ポイント)時代の先輩、ケネス・カストナーがアパートで遺体となって発見された。自殺かと思われたが、FBI 捜査官のジェイスンが、他殺に違いないと主張する。ジェイスンと同じく湾岸戦争のときに兵役拒否をし、民間企業に勤めたケネスに、いったい何が起こったのか? さまざまな兆しが、大きなうねりとなって新世紀につづく。

硝子の街にて-17-潮 「潮 - FLOW - 硝子の街にて 17」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 600円+税
 2004年7月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
二〇〇〇年一二月、二十一世紀まであとひと月。年末年始の繁忙期を前に、同僚の野々村清美と山科誠の結婚式も間近い。出張中のノブの父・石田泰行氏が泊まっているNYの高級ホテルで、気鋭の女性カメラマンが殺された。その対応に追われるシドニーを残し、手術を受けた祖父を見舞うため、ノブは束の間東京へ戻る。そこでノブがした、ある決意とは――。どこまでもピュアなNYラブストーリー。

硝子の街にて-18-翳 「翳 - SHADOW - 硝子の街にて 18」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 600円+税
 2004年12月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
二〇〇一年――風薫る五月。スカイトラベル社の若い女性ツアー客が行方不明になった。折りしもその晩、ウエスト・ヴィレッジのアパートで火災が起き、遺体が発見される。そばにあったバッグとパスポートのコピーから、行方不明の女性と思われ、ノブたちは慄然とするが――。NY市警の捜査がすすむうちに、一九九三年に起きた爆発テロ事件が浮上してくる。輝くメトロポリスの光と影。どこまでもピュアなNYラブストーリー。
 
 
「兆 - FORESHOW - 」
シドニーの心の傷は、そう簡単には癒やせる物では無く、その為に何度も何度も傷を抉るような事件や出来事が繰り返されて、辛くなったりもしますが、一回毎に少しずつ少しずつシドニーの反応が落ち着いていく様子に、ホッとします。
今回、けっこう大きな一歩――と言うか、変化がありました。
良い方向へと踏み出した経験が、この先、またシドニーに辛い事があった時の力になってくれたら・・・と、願ってしまいます。
ノブだけじゃなく、ヘンリーやキャプラン課長のシドニーの大きな支えになっているのを強く感じ、二人は本当に友人や同僚、上司に恵まれているなぁと思いました。

「潮 - FLOW - 」
表紙が、ちょっとメルヘンで可愛いです。
久しぶりに、ノブの父親が登場。
過去にはいろいろ在った訳ですが、今現在の父は、かなり「イイオトコ」で「良い父親」に思えます。
前回の里帰りの土産は「手紙」だった訳ですが、日本に居た頃の写真を持って来たりしたら、かなりシドニー(とスティーブ)に喜ばれそうな気がします。
そう言えば、あまりその頃の思い出話もしてないような・・・。
いつか、シドニーと二人で日本の街を歩く話も読んでみたいです。

「翳 - SHADOW - 」
スティーブが登場した時、頑張ってノブにちょっかい出して、シドニーを焦らせたりして欲しいと思いましたが、こんなにも毎回登場し、活躍してくれるとは思いませんでした。
元気なワンコのようで可愛いし、性格も良いし、ノブに横恋慕しているけれど陰湿な感じは一切無いし。
応援する訳にはいかないけれど、ちょっとくらいの役得(触るくらいまでなら・・・)があっても良いんじゃないかなぁ・・・と思わず思ってしまうくらい可愛くて、好きです。
このライバル達が、バトルしていても、相変わらずノブはまったく気付いてなくて、そんな三人の様子を見て、肩を震わせながら笑いを堪えているヘンリー という図が好きで、ずっと続いていて欲しい・・・と思うのですが、次巻はついに "あの日" です。
そう思うと、今巻の表紙も、見ていて辛いものを感じてしまいます。
 
「兆 - FORESHOW - 硝子の街にて 16」 08-05-29読了
「潮 - FLOW - 硝子の街にて 17」 08-05-29読了
「翳 - SHADOW - 硝子の街にて 18」 08-05-30読了

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「硝子の街にて」シリーズ 「黄」「塵」「転」 柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

硝子の街にて-13-黄 「黄 - YELLOW - 硝子の街にて 13」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 600円+税
 2003年3月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
NY、二十四分署の現職警官が殺された。シドニー、相棒のヘンリーは捜査を開始した。翌日、今度は伸行(のぶゆき)の勤める旅行会社のツアーバスが、発砲事件に巻き込まれた。観光客の安全確保に伸行が現場に赴く。バスに飛び散る血痕・・・・・・銃社会アメリカの生々しい現実がそこにある。限られた目撃情報、ツアー客の証言が解決の突破口になるのか。二つの事件を結ぶ糸が意外にも浮上して・・・・・・。どこまでもピュアなNYラブストーリー。
 
硝子の街にて-14-塵 「塵 - WINDROW - 硝子の街にて 14」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 580円+税
 2003年7月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
コンピュータのY2K問題が大きな話題になる '99年11月。伸行の勤めるスカイトラベル社も年末年始の旅行シーズンを前に忙しさを増していた。そんななか、芹沢(せりざわ)が取引先企業の入居ビルで火災が起こる。小規模とはいえ死者も出た。遺体の中に出火前に死んでいたと思われる検死結果が出て、事件、事故、両面の可能性をさぐりながら、殺人課警部補のシドニーも捜査に加わることになった。どこまでもピュアなNYラブストーリー。
 
硝子の街にて-15-転 「転 - WALLOW - 硝子の街にて 15」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 600円+税
 2003年11月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
アップタウンの名門私立小学校で発砲事件が起きた。発砲した七歳の少年は行方をくらまし、密かに勤務先を退職していた少年の父も失踪した。恵まれていたはずの家庭に何が起こったのか。少年は、なぜ発砲したのか。NY市警殺人課警部補のシドニーは捜査を開始するが、その途上で、少年の父が株の取引に関係していたことがわかる。事件は意外な方向に展開するが・・・・・・。どこまでもピュアなNYラブストーリー!!
 
 
「黄 - YELLOW - 」
シドニーが戦争関係のニュースを見てイライラしていたり、悪夢にうなされていたり、黙って耐えている姿は読むのも辛く、何だかシドニーが壊れてしまいそうな危うさを感じて怖いです。
だからこそ、二人の周りに、温かく優しい、いざと言う時支えになってくれそうな人たちが集まって来るのを読むと、ホッとします。
シドニーが、ノブの同僚の "大和撫子" に恋人がいると聞いて安心したり、ノブの鈍さに呆れたり困ったりする姿が、可愛かったです。
ノブが、髪や服装に気を配ったら、どれだけモテるようになるのか、読んでみたい気もします。

「塵 - WINDROW - 」
もうこれ以上、シドニーを追い詰めないでー!(泣) と思ってしまいました。
でも、辛い思いを内に押し込めないで、少しだけでも表に出せる(ノブに話す)ようになってきていて、ちょっとだけ安心しました。
最近出番が無かった芹沢が、やっと再登場。
猫の次郎も登場して、嬉しかったです。
シドニーに、ノブを巡るライバルが!?
シドニーは、頭抱えて困り果ててましたが、読んでるこっちは、ワクワクして来ました。
ライバル(スティーブ)の活躍が、楽しみです。

「転 - WALLOW - 」
冒頭の7歳のシドニーのイラストの可愛さに、クラクラです。
前巻登場のスティーブが、さっそく活躍(?)していて、大喜びしました。
頑張れ、シドニー。
子供による学校内での銃乱射事件は、当時、とても驚いた覚えがあります。
が、それ以後も何度も起こり、今では「またか・・・」という感覚になってしまった事に、改めて不安を感じました。
 
「黄 - YELLOW - 硝子の街にて 13」 08-05-24読了
「塵 - WINDROW - 硝子の街にて 14」 08-05-26読了
「転 - WALLOW - 硝子の街にて 15」 08-05-27読了

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「硝子の街にて」シリーズ 「烏」「矢」「禁」 柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

硝子の街にて-10-烏 「烏 - CROW - 硝子の街にて 10」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 580円+税
 2002年3月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
一九九八年春――。シドニーが捜査中に怪我をした。案ずる伸行(のぶゆき)は、シドニーの父親テッドに、どうしても会いたいと思った。建築技師であるテッドの仕事場を訪ねることにした。その仕事場の近く、日本企業で殺人事件が起こる。その会社では、日本人経営陣に対する女性従業員からのセクハラ騒動がもちあがっていた。伸行は殺人現場に立ち会う。そしてシドニーも――。どこまでもピュアなNYラブストーリー。
 
硝子の街にて-11-矢 「矢 - ARROW - 硝子の街にて 11」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 580円+税
 2002年7月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
同居生活を始めた伸行とシドニー。親友ヘンリーとケート夫妻の初出産を控えて喜びに沸く中、殺人事件が起きる。逮捕された容疑者はヘンリーの養父だった。親子の葛藤。偏見。事件は思わぬ問題を浮き彫りにしていく。一方、悪化する国際情勢にシドニーを案じるノブの心は揺れる。一九九七年夏、中東問題に動揺するNYを舞台に二つの心の微妙な動きを描き出す。どこまでもピュアなNYラブストーリー。
 
硝子の街にて-12-禁 「禁 - DISALLOW - 硝子の街にて 12」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 550円+税
 2002年11月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
一九九九年最初の日。伸行はハドソン川に浮かぶ年越クルーズの遊覧船のデッキで迎えた。シドニーも犯罪多発地帯のNY市警殺人かに勤務する。二人そろって新年を過ごしたのは午前三時を回ってからだった・・・・・・。ツアーガイドのノブは、日本からの観光客の多いこの時期はことのほか忙しい。だが、シドニーは、しばらくNYを離れることを告げる。シドニーは何処へ、何をしに行くのか? ノブの心は揺れる。どこまでもピュアなNYラブストーリー。
 
 
「烏 - CROW - 」
今回は、『警官とは、いつ "もしも" の事があるか分からない危険な職業だ』という事実を分かってはいたものの、それがシドニーにも起こりうる事だと改めて突きつけられてしまったノブ。
心配を消し去るには、シドニーが転職するか、別れてシドニーの事を忘れるかしかない訳で、どちらも選ばないだろう二人が、これからその消える事の無い心配とどう付き合っていくのでしょうか。
日本の習慣や物についてノブが解説する事が、多々ありますが、きちんと説明できる事に、いつも驚いてしまいます。
日本に居た11年間、内側に閉じこもっていたのでは無く、いろいろな事に興味を持ち続けていたという事なのでしょう。
今回の事件は・・・・・・、犯人にいろいろ言ってやりたい事が思い浮かびましたが、そんな事は分かっているのだろうな、とも思いました。

「矢 - ARROW - 」
表紙折り返し部分のあらすじに「一九九七年夏」と書いてありましたが、一九九八年の間違いでしょう。 (「烏」が、一九九八年春でしたから)
タイトルの「矢」に攻撃的なイメージを持ち、どんな悪い事(嫌な事)が起こるのかと心配してしまいましたが、予想ほど酷くなくて、ホッとしました。
嫌なヤツの扱いは、ノブのほうが上手くて、もしかしたら味方には出来なくても、敵では無くなるくらいに取り込む事も出来るんじゃないかと思うくらい、頼もしく感じました。
ヘンリーと養父との関係も、これから少しずつ良い方に進んで行くのではと思えて、良かったです。
それにしても、女たちが強い。
優しくて、思いやりがあって、包容力があって、とても素敵です。

「禁 - DISALLOW - 」
一人で何処かへ行ってしまったらしいシドニー、表紙の暗い色彩と、ドッグタグを手に祈るシドニーのイラスト。
読む前から、不安になる感じでした。
自分の思い(悩み)を持て余すと、一人で何処かへ行ってしまうところは、似た者カップルです。
一人になるからといって、けっして相手を拒絶している訳では無く、その事をお互いに理解しているところに、二人の互いへの信頼と愛情を感じました。
殆んどがノブ視点で書かれていたのが、今回はシドニー視点もいろいろ書かれていたので、やっとシドニーから見たノブが分かって嬉しかったです。 (ずっと、知りたいと思っていたので)
新キャラのデイルが、またしても " 頼もしいお母さん " タイプで、ノブたちの周りがさらに明るくなり、楽しいです。
 
「烏 - CROW - 硝子の街にて 10」 08-05-21読了
「矢 - ARROW - 硝子の街にて 11」 08-05-22読了
「禁 - DISALLOW - 硝子の街にて 12」 08-05-23読了

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「硝子の街にて」シリーズ 「燕」「宵」「渦」 柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

硝子の街にて-7-燕 「燕 - SWALLOW - 硝子の街にて 7」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 520円+税
 2001年2月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
NYを発ち、東京へ到着した伸行(のぶゆき)。待っていたのは六年も孫との再会を願っていた祖父母だった。十一年間過ごした家に戻ってみると、ここもやはり "故郷" なのかと自問する自分がいた。伸行にとって、故郷とは、シドニーと幼い日々をともにしたNYしかありえないはずだったのに・・・・・・。ノブの突然の出奔に戸惑うシドニー。殺人事件の解明のため、彼も東京へ赴く。"友情" と "純愛" のピュアストーリー!
 
硝子の街にて-8-宵 「宵 - AFTERGLOW - 硝子の街にて 8」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 530円+税
 2001年6月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
六年ぶりの東京で自分を再確認した伸行は、再びNYへ戻ってきた。ツアーガイドとしての日常、そしてチェルシー二十四丁目――、バスルームでつながるシドニーとの共同生活。ダイアナ妃事故死が報じられたちょうどその頃、ツアーガイドのオフィスにFBIの捜査官がやって来た。ノブの上司・高田主任の銀行に勤める知人が殺害されたのだ! その知人には巨大な疑惑も囁かれていた・・・・・・。どこまでもピュアなNYラブストーリー!
 
硝子の街にて-9-渦 「渦 - BILLOW - 硝子の街にて 9」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 550円+税
 2001年11月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
一九九七年末――日米同時公開された映画「タイタニック」が大評判となり、いつも忙しい年末年始なのに、伸行はアパートに帰る時間もない状況になっていた。イラクと国連の政治的緊張も日増しに高まっていた。終わったはずの湾岸戦争の火種・・・・・・。シドニーの心に残る癒やしがたい傷を前にしてもノブは何もすることができないでいる。そんな伸行に、家政婦だった洋子から突然の連絡が入る。洋子の身に何が!? NYピュアラブストーリー。
 
 
「燕 - SWALLOW - 」
前巻ラストで東京へ戻ってしまったノブ。
ほぼ逃げちゃったも同然の出発で、シドニーが可哀想で可哀想で・・・・・・。
シドニーの日本行きは、多少はシドニーの為という思惑があったのでは・・・なんて好意的に考えてしまいました。
事件の解決は、どうしてそこに考えが辿り着いたのか良く分からず、唐突に感じました。
ノブには、早く「恋愛」という選択肢に気がついてほしいです。
 
「宵 - AFTERGLOW - 」
ノブとシドニーの子供の頃のエピソードは、どれも微笑ましく、そしてシドニーがノブを大切に思っているのが分かります。
線香花火は、とても繊細な美しさがあって好きですが、どうしてあんなに物悲しい寂しい気持ちになるのでしょう。
他の花火は、終わっても「さあ、次はどれをやろう?」と先に進めるのに、線香花火は、ポタン・・・と落ちた時に、何か他の物(夏とか、夏休みとか)の終わりまでも感じてしまったりするのが不思議です。
今回も悲しい話で、やるせ無さが残りました。
FBI のアレンが、面白そうと言うか、深そうな人物で気に入ってしまったので、また登場して欲しいです。
もちろん、ジェイスン抜きで。
そして、シドニー、おめでとう!
ヘンリー夫妻も、グッジョブ!

「渦 - BILLOW - 」
暗めの色合いの表紙と、前巻ラストの雰囲気とで、二人に何か良くない事が起こるのでは・・・?と心配しましたが、予想外にイチャイチャしていて、ホッとしました。
ノブの甘えん坊なところが出てて、可愛いです。
が、こんなに無邪気に挑発されまくって、シドニーが、ちょっと可哀想・・・?
ノブの育ての親ともいえる元・家政婦の洋子さんが、登場。
幸せそうで、良かったです。
巻を重ねるごとに、二人の周りが少しずつ賑やかになって来て、温かさが広がってきている感じがして、嬉しいです。
そして、「タイタニック」ごっこ。
私は、興味が無かったし、実は映画も観ていませんが、時事ネタとして懐かしかったです。

「燕 - SWALLOW - 硝子の街にて 7」 08-05-19読了
「宵 - AFTERGLOW - 硝子の街にて 8」 08-05-20読了
「渦 - BILLOW - 硝子の街にて 9」 08-05-20読了

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「硝子の街にて」シリーズ 「家」「朝」「空」 柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

硝子の街にて-4-家 「家 - BURROW - 硝子の街にて 4」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 570円+税
 1998年5月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
友人の晴れやかな結婚式の日、シドニーの携帯電話のベルが、ひとつの悲劇を知らせた。殺害されたのは、結婚を間近に控えた花婿。彼の過去に隠されていた、砕けちった幸福と、逃避のはてに辿りついた心の避難所・・・・・・。それは、ノブもシドニーも、犯人さえもが持つ、小さな隠れ家だった。すれ違ったそれぞれの想いは・・・・・・!? ――どこまでもピュアなノブとシドニーの、"友情" と "純愛" のNYストーリー!!
 
硝子の街にて-5-朝 「朝 - MORROW - 硝子の街にて 5」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 530円+税
 1999年6月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
アメリカの路上、携帯電話で自分の勤める会社の倒産を知らされた、日本人の男性。次の瞬間、彼の身体は、車に撥ねられていた! 絶望のあまり、男はふらふらと車道に飛びだしたのだろうか? それとも、誰かが故意に、彼の身体を押したのだろうか? 疑問が氷解する間もなく、ノブたちは、彼の妻が同様の事故に遭うのを目撃する――! ――どこまでもピュアなノブとシドニーの、"友情" と "純愛" のNYストーリー!!
 
硝子の街にて-6-空 「空(から) - HOLLOW - 硝子の街にて 6」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 520円+税
 2000年6月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
ノブが運転手をつとめるタイムズ・スクエアでの買い物ツアーで、女性客が姿を消した。目撃者の話では、彼女は偶然知り合いに出会い、そのまま二人でどこかへ行ってしまったらしい。米国に詳しい連れがいるのなら、と少し安堵したノブたちだったが、シドニーの話を聞いて、状況が一変する。彼女の連れは、殺人事件で指名手配中の男だったのだ! ――どこまでもピュアなノブとシドニーの、"友情" と "純愛" のNYストーリー!!
 
 
「家 - BURROW - 」
1~3巻が、ノブの心の傷を拾い出して癒やす話だったので、これが毎回だとするとどんだけノブは傷だらけなんだ?と心配になっていたのですが、この巻は別の人物の傷がメインで、安心したけど、やっぱり辛い展開でした。
でも、一人では無理でも、側に居てくれる人の優しさや体温の温かさで、ほんの少しでも喜びや幸福を感じる事が出来れば、それをキッカケに前を向く事が出来るようになるんじゃないかなぁ・・・、出来たらいいなぁ・・・・・・なんて事を読み終わってから考えてしまいました。
ノブの父親が、3巻でノブがいろいろ言っていた事からの想像よりもソフトな感じと言うか、クールなんだけれど心の中に熱いものも悲しみも寂しさも持っている人で、好感を持ってしまいました。
そして、シドニーは、そろそろ焦れてきた感じ?

「朝 - MORROW - 」
初めはシャーマンかイタコのような神がかった感じだったノブのシンクロ能力も、だんだん落ち着いてきて、話全体の雰囲気との違和感が無くなったように感じます。
あの時こうしていれば・・・、あんな事をしなければ・・・、という悲しい思いが溢れた話で、切なかったです。
そして、シドニーがついに・・・・・・!?

「空 - HOLLOW - 」
誰もが一度はハマル悩みに、ノブもズブズブッとハマってしまい、始終グルグルしていました。
考えたからって、答えが出てくるものでも無い問題なので、悩みながら思いついた事を何でもやってみるしかないのでは・・・、と思います。
傍から見れば、"彼(ノブ)だからこそ " という場面が沢山有ったと思うのですが、自分が納得出来ないと仕様が無い問題なので、なかなか難しいです。
なにやらシドニーが、ご機嫌状態から地獄に叩き落されてる感じが・・・・・・。
次巻でどうなっているのか、もの凄く気になります。
 
「家 - BURROW - 硝子の街にて 4」 08-05-17読了
「朝 - MORROW - 硝子の街にて 5」 08-05-18読了
「空 - HOLLOW - 硝子の街にて 6」 08-05-18読了

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「硝子の街にて」シリーズ 「窓」「雪」「虹」 柏枝真郷 [  ★柏枝真郷]

硝子の街にて-1-窓 「窓 - WINDOW - 硝子の街にて 1」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 570円+税
 1996年4月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
喧騒のタイムズ・スクエアで、失踪する車列へ彷徨い出た、ひとりの日本人女性・・・・・・。彼女を助けたのは、NY市警刑事シドニー。彼女の心を救ったのは、ノブこと伸行(のぶゆき)!? 記憶喪失の彼女の過去に、なにが起きたのか。次々と浮かぶ事実に翻弄されるふたり。孤独な愛と封印された愛憎が引き起こした哀しい結末!! ――欲望と甘い罠に満ちた虚飾の街マンハッタンでの、どこまでも純(ピュア)な伸行とシドニーの "友情" と "純愛" のNY物語。
 
硝子の街にて-2-雪 「雪 - SNOW - 硝子の街にて 2」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 563円+税
 1996年10月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
「ゴミに埋もれても、人間は死なない」 殺人課の刑事シドニーが口にすると、含蓄があるように聞こえるから、ノブも黙ってしまった。乱雑なシドニーの部屋を後にして、大雪に凍えるNYの街路で死にかかった男がノブに言ったのは「近寄るな、ユキオンナ」!? ファッション業界の醜聞(スキャンダル)!? トップデザイナーの死。大雪の日、少年が見たものは!? ――どこまでも純(ピュア)な伸行ことノブとシドニーの、 "友情" と "純愛" のNYストーリー。
 
硝子の街にて-3-虹 「虹 - RAINBOW - 硝子の街にて 3」
 柏枝真郷 (茶屋町勝呂/絵)
 講談社 X文庫ホワイトハート 570円+税
 1998年1月発行
 【bk1】【livedoor】【楽天ブックス】
 
土砂降りの中、バスを走らせてツアー客を迎えに、ケネディ空港へ向かったノブを待ち受けていたのは、警官の射殺事件と、五年ぶりに再会する父親の姿だった。 (――泣いているのは、誰だろう?) 警官の死。父親と息子。過去と現在。ノブの脳裏の中を伸びてゆく多くの言葉が、彼らを事件の真相に導いてゆく。――どこまでもピュアなノブとシドニーの、 "友情" と "純愛" のNYストーリー!!
 
 
とうとう手を出してしまいました。
全22巻の「硝子の街にて」シリーズです。
初めて読む作家さんだと言うのに、読む前に全巻買い揃えてしまい、これでもし馴染めない本だったらどうしよう・・・と心配していましたが、読み始めたら止まらなくなって、あっと言う間に3冊一気読みしてしまいました。
シドニーが殺人課の刑事な事もあって、毎回事件に関わる事になります。
謎解き部分もとても面白く、スカッとする――と言うよりは、事件に関わった人間たちの悲しみや心の傷といった部分が、読んでいて切なく悲しくなります。
が、悲しいままで終わる事無く、心の傷を優しく包みこみ、前を向いて歩き出して行く明るい力強さを感じます。
毎回、事件に触発されるように、ノブの悲しかったり辛かったりする過去の思い出が、浮き上がってきますが、事件を解決する事で、ノブ自身も少しずつ救われていくのが、読んでいて一緒に心が少し軽くなるような気がしました。
シドニーとの思い出は、どれも子供らしい可愛い物で、ノブがシドニーと言う友人をどれだけ好きだったか分かって、微笑ましいです。
が、その思い出も、シドニー視点になると、ちょっと違う場合もあるようで・・・・・・。
超ド級に鈍くて天然相手だと、苦労するね、シドニー。
きっといつか、その想いは報われるよ。
だから、それまで頑張って我慢してて。(苦笑)
 
「窓 - WINDOW - 硝子の街にて 1」 08-05-16読了
「雪 - SNOW - 硝子の街にて 2」 08-05-16読了
「虹 - RAINBOW - 硝子の街にて 3」 08-05-16読了

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