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「タザリア王国物語 影の皇子」 スズキヒサシ [☆小説 (さ行)他]

1-影の皇子 「タザリア王国物語 影の皇子」
 スズキヒサシ (あづみ冬留/絵)
 メディアワークス 電撃文庫 630円+税
 2006年7月
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小国ひしめきあうバルダ大陸。そのひとつ、タザリア王国の片隅にて。今、ひとりの少年が王宮へと連れていかれようとしていた。その瞳に聡明な光を宿す彼の名はジグリットといった。彼はこの国の皇子とまったく同じ顔をしていたのだ。出自の悪さゆえ、王宮では蔑まれる彼だったが、その聡明な頭脳が認められ、皇子の影武者として育てられていく。皇子と同じ知識を学び、同じ武術を学ぶ。次代の王となるに必要なすべてを――。そして転機がやってくる。「双子の月の片方が砕ける」という不気味な予言。それが現実となる時、ジグリットは歴史の激動の渦にのみこまれていくのだった!


「タザリア王国物語」シリーズ、第1巻。
「活字倶楽部」に載っていた紹介の、『「愛が深すぎてちょっと危ない」騎士』『(主人公への)独占欲と周囲への嫉妬心が強すぎ、主人(主人公)にも引かれ気味』の文に強く興味を惹かれて購入。
しかし、それよりも、皇女、怖っ!!
感情表現の方法を『ドS』しか知らない皇女の、主人公への肉体的精神的虐待が、凄い。
読んでいる方としては、君の本当の感情は・・・と教えてやりたい、と言うか、主人公の為にも、ぜひ「なぜ、ジグリットに執着してしまうのか」自覚してくれ! と思いながら読んでました。
王宮でのジグリットの扱いとか、ジグリットの立てた策略とか、その他いろいろと突っ込みを入れたくなる所は在ったものの、ぶ厚い本(382ページ)を最後まで読みきらせてしまうだけの魅力と読み応えがありました。
この巻では、まだまだファン・ダルタ(騎士)のジグリットへの感情は「親愛」程度なので、これがどのような過程を経て「熱すぎる忠誠心と独占欲」に育つのか、この先を読むのが楽しみです。
 
2010-05-06読了

 
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