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「時間商人 不老不死、売ります」 水市恵 [☆小説 (ま行)他]

時間商人 「時間商人 不老不死、売ります」
 水市恵 (カズアキ/絵)
 小学館 ガガガ文庫 571円+税
 2008年8月
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不老不死を必要とする者の前に、時間商人の助手は白い猫を連れて現れる。本塁打王を争うプロ野球選手・和敏、老いた容貌の少年・健太郎、人気絶頂に有る歌手のアツミ。それぞれの理由から老いを止めたいと願う彼らに提示される、時間商人トキタの契約。自分の寿命か金銭を支払えば、トキタは顧客に特別な10年間を提供する。それは老いず、怪我や病気をせず、絶対に死ぬことのない「期間限定の不老不死」。トキタの店に足を踏み入れた瞬間、人々は数奇な運命に導かれ始める――。


ネタとしては、さほど珍しくなくなった『不老不死』ですが、それが『期間限定の』となっただけで、こんな風に面白い使い方があるのかと、少し驚きました。
10年間の『不老不死』期間をどう使うのか。
それによって、何を得て、何を失うのか。
特別な「10年」が終わった後の人生をどう生きるのか。
『不老不死』になるだけで、望む物は全て手に入れられるような気になりますが、実際は、幸せになれるかどうかは、その人自身の生き方次第でしかないのだなぁ・・・などと、読んでいて思いました。
人間の欲望と現実があらわになるネタだけに、ブラックな話になるのかと思いきや、とても爽やかな話で、意外でした。
絵師さん買いの本でしたが、とても面白かったです。
 
09-04-21読了

 
タグ:時間商人
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